マイカー通勤に潜む経営リスクB
社長に呼び出された総務部長は叱責を受けていましたがかわいそうな話でした。続いて社長は私に「毎年証券をチェックしてくれないか?」と言ってきましたが、「チェックしても無駄です。」と答えました。
いわゆる「定点観測」をしても無駄です。
ただこの問題を解決するにはいくつかの方法があります。
ひとつは会社がマイカー通勤をしている従業員の自動車保険料を全額負担してあげるということです。
しかし、これをするには大きな費用がかかります。
現在の自動車保険の平均単価は7万円程度と言われていますから100人分で700万円ということになります。
二つ目は団体扱制度という自動車保険料を給与チェックオフする制度を立ち上げ、従業員全員をその制度の中で自動車保険に
加入させる、という方法です。こうすれば失効するリスクはなくなりますし、勝手に解約した場合も給与担当者がわかります。
ただ、団体扱制度は1保険会社あたり10名以上の契約者が必要であるため従業員が保険会社を選択するという
自由度が減るということになります。
三つ目は現在会社で加入している保険を見直すということです。
会社で10台以上自動車を保有している場合は会社の自動車保険で対応しているところもあるようですが、
これもちょっとした穴がありますのでお気をつけください。
前ページへ
※2024年4月時点の内容となります